
こんにちは。おひさまメディカル整体 稲田堤店の院長・伊藤です。
「ぎっくり腰になってしまった!どうすればいい?」
そんな状態でこの記事にたどり着いた方もいるかもしれません。まず、あわてないでください。
ぎっくり腰(急性腰痛)は、適切な初期対処をするかどうかで、その後の回復の早さが大きく変わります。逆に言うと、よかれと思ってやったことが回復を遅らせてしまうケースを、私はこれまで何度も見てきました。
この記事では、ぎっくり腰になった直後に「やってはいけないこと」を、柔道整復師として10年以上・延べ2万件以上の臨床経験をもとにお伝えします。
ぎっくり腰とは何か
ぎっくり腰は正式には「急性腰痛症」と呼ばれ、腰まわりの筋肉・靭帯・椎間板などに急激な負荷がかかり、炎症が起きた状態です。
重いものを持ち上げた瞬間だけでなく、くしゃみ・洗顔中の前かがみ・ちょっとした寝返りといった些細な動作がきっかけになることも多く、「なんでこれで?」という状況で発症するのが特徴です。
多くの場合、1〜2週間ほどで強い痛みは落ち着いてきますが、初期の対処を誤ると慢性化しやすくなります。

やってはいけないこと① 「患部を揉む・強くほぐす」
発症直後、腰をグリグリと揉んでほしくなる気持ちはよくわかります。ただ、ぎっくり腰の直後は炎症が起きている状態です。炎症部位に強い刺激を加えると、かえって炎症が広がり、痛みが強くなることがあります。
ご自身でマッサージするのはもちろん、家族に「揉んでもらう」のも同じです。発症後しばらくは、触らずに安静にしておくのが基本です。
やってはいけないこと② 「すぐに温める」
「腰が痛いときは温めた方がいい」というイメージをお持ちの方は多いです。しかし、発症直後は炎症の急性期にあたります。
熱いお風呂・カイロ・温湿布などで患部を温めると、血流が増して炎症が強まり、腫れや痛みが悪化する可能性があります。
発症から48〜72時間程度は、温めるよりも「冷やす」または「何もしない」方が無難です。冷やす場合はタオルを巻いた保冷剤を患部に10〜15分あてるのが目安です。
※ただし、体質や状態によって「温めた方が楽」という方もいます。冷やして痛みが増す場合は中止してください。
やってはいけないこと③ 「痛みを我慢して無理に動く」
「じっとしていてはいけない」「動かした方が治りが早い」という情報が広まっているせいか、発症直後から無理に動こうとする方がいます。
確かに、過度な安静が回復を遅らせることはあります。しかし「痛みを我慢してでも動く」のは別の話です。炎症の強い時期に無理な動作をすると、損傷が広がるリスクがあります。
動く目安は「痛みのない範囲」。痛みが強い発症直後は、まずラクな姿勢で安静にしてください。
やってはいけないこと④ 「痛み止めが効いているからと普通に動く」
市販の鎮痛薬や湿布で痛みが和らいでも、腰の状態が回復したわけではありません。薬は痛みの「信号」を一時的に抑えているだけで、炎症や損傷はそのままです。
「薬を飲んだら楽になったから仕事に行った」という方が、数日後に症状を悪化させて来院されるケースがあります。薬が効いているときこそ、安静を守ることが大切です。
やってはいけないこと⑤ 「これはぎっくり腰だ、と自己判断して放置する」
「また腰が痛くなった。ぎっくり腰だろう」と自己判断して様子を見ていたら、実は椎間板ヘルニアや圧迫骨折だった、というケースがあります。
特に以下の症状がある場合は、ぎっくり腰ではない可能性があります。早めに医療機関を受診してください。
- お尻から足にかけてしびれや痛みがある
- 足に力が入りにくい・歩きにくい
- 安静にしていても痛みが引かない、またはじわじわ悪化する
- 発熱を伴う腰痛
- 排尿・排便に異常を感じる
ラクな姿勢で安静にするには
発症直後に一番腰への負担が少ない姿勢は、横向きに寝て膝を軽く曲げた「胎児のような体勢」です。枕を膝の間に挟むと、さらに腰への負担が軽くなります。
うつ伏せは腰が反るため避けてください。仰向けの場合は、膝の下にクッションや枕を置いて膝を少し曲げた状態にすると楽になることが多いです。
整体にはいつから行けるの?
急性期(発症から2〜3日)の強い炎症が落ち着いてきたら、整体でのアプローチが可能になってきます。ただし、状態には個人差があるため、「何日経ったら大丈夫」とは一概には言えません。
当院では初回のカウンセリング・検査でお身体の状態をしっかり確認した上で、その時点で何ができるかをご説明してから施術を行います。「行っていい状態か判断してほしい」という相談だけでも構いません。
当院のぎっくり腰への対応については、こちらのページ で詳しくご紹介しています。
また、ぎっくり腰を繰り返している方は要注意です。繰り返すということは、腰に慢性的な負担がかかりやすい「根本的な原因」が残っている可能性があります。痛みが引いたタイミングで、原因を見極めることをおすすめします。
まとめ
ぎっくり腰になった直後にやってはいけないことをまとめると、
- 患部を揉む・強くほぐす
- すぐに温める
- 痛みを我慢して無理に動く
- 薬が効いているからと普通に動く
- 自己判断して放置する
逆に言えば、「触らない・温めない・無理しない・様子を見すぎない」が初期対処の基本です。



